広辞苑…簡潔で的確な解説文が魅力の百科事典的な万能辞書

広辞苑解説

その言葉の意味を、上限から下限まで、短文できっちりスマートに言い表す語句説明が魅力的な、日本の権威ある辞書「広辞苑(こうじえん)」。広辞苑を使っていて、「あっ、この説明なら、ほとんど全ての状況をカバーできる!」と感動したことは数知れません。

さすがに重くて大きいので現物の広辞苑は使っていませんが(コレクションとして第5版広辞苑の現物辞書を所持しています)、広辞苑ソフトをPCにインストールし、日々活用しています。

広辞苑とはどのように生まれたのか?どうやったら、あんなに的確で美しい語句説明ができるのか?広辞苑の成り立ちについて調査したので、分かったことを報告します。

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広辞苑が、辞書の王様として日本で人気の理由

広辞苑解説

ただの国語辞典としてだけでなく、「百科事典」としても使える

広辞苑は、国語辞典と「百科事典」としての機能を併せ持つ。百科語(人名・地名・小説名や楽曲名のような作品の固有名詞・専門用語、など)を多数解説しているので、オールマイティーな辞典として多くの人達に愛用されている。

プロの編集者やライターも、まず広辞苑で大まかな意味を把握する。もし必要であれば、次に専門の文献に着手する、という使い方をしていることが多い。

歴史がある辞書であり、知名度・信頼度が高い

広辞苑は、1955年に初版(第一版)が発行され、それ以来、中型国語辞典の分野で最も売れている辞典。戦後からずっと国民に親しまれ続け、改訂を重ねてきた広辞苑は大きな信頼を獲得している。

簡潔で、分かりやすい語句解説

1語につき、約2行半程度で、簡潔に、的確に語句を解説している。説明が無駄に長くないので、読者の誤解・混乱を招かない。

「広辞苑」とは

広辞苑解説

百科事典を兼ねている国語辞典で、中型国語辞典という分野でも最も売れている、人気の高い辞典である。

岩波書店が発行していて、第六版は24万語を収録している。パソコンや携帯機器の中で利用できる電子辞書として使われることも多い。

地図や生き物の描画図などの図版を約3000点収録している。




広辞苑を作成するコンセプトと語句解説の基本方針

広辞苑解説

辞書「広辞苑」を創るうえで重視された概念

  1. その言葉本来の語義・用法を示すこと
  2. その言葉の解説には、時代の流れによる「言葉の移り変わり」を反映させること
  3. 国語辞典に「百科事典」の内容を組み合わせることで一般家庭向きの辞典を創ることを目指す
  4. 新語・流行語を載せるか載せないかは、その言葉が日本語としてちゃんと社会に定着しているか10年程度様子を見てから決定する

広辞苑の前身となる辞典「辞苑」で、「雲」という1つの語句の解説文を書く際には、編者達のリーダーである京都大学の言語学者・新村出氏は、ノート4冊を使って意味を調べた、という驚愕のエピソードがある。

紙製の広辞苑↓

電子書籍版の広辞苑。検索機能があるほか、カラー画像・鳥の鳴き声・クラシックの楽曲のような、紙製の広辞苑には無い画像データ・音声データが含まれている↓

辞書の、一般的な編纂方針

「見出し語」の選定

既存の辞書や、出版社・研究室のデータベースを参考にして、辞書に載せる「見出し語」を選定する。

語句の解説文の執筆

語義と用例を執筆する。語源を載せることもある。その語句の重要度の大小に応じて、文量が多くなったり少なくなることがある。



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「広辞苑」と「大辞林」の特徴的違い

マニアックであるか、一般的であるか

語句の解説は、「広辞苑」の方が、大辞林よりもマニアックな記述になっている傾向がある。

例えば「挨拶」という語の解説では、

  • 広辞苑 :「〔仏〕禅家で、師僧が門下の僧と問答して、その悟道・知見の深浅を試みること」
  • 大辞林 :「人と人とが出会ったときや、別れるときに交わす儀礼的な動作や言葉」

歴史的背景から解説するか、現代側から解説するか

広辞苑は歴史的背景から語句を解説することが多く、語句の用例は古文・古典を用いることが多数。

大辞林は現代に近い観点から解説することが多く、語句の用例は夏目漱石・森鴎外・芥川龍之介のような近代の小説家の文章を例に引き出すことが多数。

出版社の違い

広辞苑は岩波書店が出版している国語辞典。

大辞林は三省堂が出版している国語辞典。

「大辞林」とは

1955年に初版(第一版)が発行された「広辞苑」に対し、これを超えるものを作ろうという考えで、28年かけて作り出されたのが「大辞林」。収録する語句の種類と解説では、徹底した「現代語中心主義」を採ることで、広辞苑に対抗する。

2006年度に発行された大辞林第三版では23万8000語を収録。




広辞苑改訂の歴史と、第6版の広辞苑のコンセプト

広辞苑解説

広辞苑の改訂の歴史

広辞苑の前身である「辞苑」

辞苑は1935年に発行された。16万語を収録し、ベストセラーとなる。しかし、「載っている内容が偏向している」「用語解説が難しすぎる」「次々と誕生する新語」などの複数の課題を抱えており、改訂版の発行が必要であると考えられた。

初版(「辞苑」を大改訂したもの)

1955年に広辞苑の初版が発行。2000円で売られ、現代でいえば4・5万円程度。飛ぶように売れる。

第二版

1969年に発行。2万項目を削除し、新たに2万項目を追加。100ページ増。

第三版

1983年に発行。12000項目を追加。200ページ増。

第四版

1991年に発行。15000項目を追加。192ページ増。紙を薄くて丈夫なものへと変更。

第五版

1998年に発行。全項目を点検し、1万項目を追加。

第六版

2008年に発行。1万項目を追加。第五版から60ページ増えたため、薄くて丈夫な「チタン入りの紙」を使用して、辞書の厚みを抑えている。

経済・情報通信・カタカナ語・環境などの新収録語が多いのが特徴。日本語と社会の変遷に対応するため、既存の項目を見直して、解説文の修正とデータの更新を行った。



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