食べ過ぎ・お酒の飲み過ぎ・運動不足を長年続けていると発症する「糖尿病」は、様々な合併症を引き起こし、しかも一度発症するともう治らず、手先足先が壊死したり、高額で長時間かかる透析を週に何度もしなくてはならない、最悪レベルの危険度の病気です。
若いうちから気をつけたい、糖尿病の症状とメカニズムと予防法を調べてまとめました。
糖尿病の症状
糖尿病の代表的な症状として、口渇・多飲(喉が渇いて水分を多く摂取する)、多尿(尿の量が増える)、体重減少、易疲労感(疲れやすくなる)などがありま す。これらの症状を放置し、血糖値が高いままの状態が続くと、全身にさまざまな合併症が生じるようになります。「糖尿病性網膜症」「糖尿病性腎症」「糖尿病性神経症」が、糖尿病の3大合併症とされています。他にも動脈硬化を招きやすいために、脳梗塞や心筋梗塞、末梢動脈性疾患などが生じることもあります。 合併症が進行すると、人工透析が必要となったり、壊死を起こした下肢などを切断しなければならなくなることもあります。更に病状が進めば、最終的には死に至ります。このように、糖尿病は進行すると重篤な状態に陥る恐ろしい病気なのです。
初期症状に乏しく、健康診断ではじめて気づくことも少なくなく、自覚症状が現れた頃にはある程度進行してしまっていることもある疾患です。合併症が現れてはじめて、糖尿病に気づくこともあります。本人の気づかないうちに病状が進行しているケースも多いことから、「サイレントキラー」とも呼ばれています。
糖尿病が発症するメカニズム
糖尿病とは血糖値が高くなる病気で、簡単にいうと、上手くブドウ糖を取り入れられない病気です。
糖尿病になると、ブドウ糖がエネルギーを必要としている細胞の中に運ばれなくなり、血液の中にあふれてしまいます。
どうしてそのようになるのかといえば、血糖値を下げるホルモンであるインスリンが足りなくなったり、うまく細胞に作用しなくなるからです。
インスリンは、体の中で唯一血糖を下げるホルモンで、食後に血糖が上がらないように調節する働きがあります。
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また、血液中のブドウ糖を体の細胞に送り込んで、エネルギーに変えたり、脂肪やグリコーゲンに変えて、エネルギーとして蓄えておくようにする働きがあります。
ブドウ糖をコントロールしているインスリンが不足したりうまく作用しないと、ブドウ糖が細胞に取り込まれなくなり、血液中のブドウ糖が使えなくなってしまいます。
そのため、血糖値が上がってしまい、そして、筋肉や内臓にエネルギーが運ばれないため、全身のエネルギーが足りなくなってしまいます。
つまり、インスリンがすい臓から分泌されない、またはその量が不足している、分泌されているのに十分に作用しないなど様々な原因で慢性的に高血糖になるのが糖尿病です。
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糖尿病の前兆サイン
- のどが渇き、水を大量に飲んでしまう
- 体がだるく疲れやすくなった
- 食欲が異常にある
- 食べているのに急にやせ始めた
- 手先や足先が冷える
- 体がむくむ
- 食事中に汗をかく
- 食事後に酷く眠い
- 性.欲がほとんどない
- 傷が治りにくい
- 立ちくらみするようになった
- 便秘や下痢がずっと続くようになった
糖尿病は「生活の乱れの累積」が引き起こしやすい
糖尿病は、生活の乱れによるところが大きい病気と言われています。
自分は健康だと思っている人も、糖尿病を心配する方も、まずは生活習慣のチェックを行うことが第一歩です。
- 太っている
- 野菜や海草類をあまり食べない
- 食べ過ぎている
- 朝食は食べない
- お酒をたくさん飲む
- 栄養ドリンク剤をよく飲む
- おやつを必ず食べる
- 運動不足である
- 脂っこいものが好き
- ゆっくり休めない
- 甘いものが好き
- ストレスがたまっている
- 夕食が遅く極たんに多く食べる
- 40歳以上である
- 食事時間が不規則
- 妊娠中に血糖値が高いと言われたことがある
- 家族や親戚に糖尿病の人がいる
- 食べるのが速い
これらへの該当が多ければ多いほど、糖尿病になりやすいと言われています。
1型糖尿病(いちがたとうにょうびょう、ICD-10:E10)は、膵臓のランゲルハンス島でインスリンを分泌しているβ細胞が死滅する病気である。その原因は主に自分の免疫細胞が自らの膵臓を攻撃するためと考えられているが(自己免疫性)、まれに自己免疫反応の証拠のない1型糖尿病もみられる(特発性)。
一般的に「生活習慣が悪かったので糖尿病になりました」と言う場合、1型糖尿病を指すことはほとんどない。患者の多くは10代でこれを発症する。血糖を下げるホルモンであるインスリンの分泌が極度に低下するかほとんど分泌されなくなるため、血中の糖が異常に増加し糖尿病性ケトアシドーシスを起こす危険性が高い。そのためインスリン注射などの強力な治療を常に必要とすることがほとんどである。
2型糖尿病
2型糖尿病(にがたとうにょうびょう、ICD-10:E11)は、インスリン分泌低下と感受性低下の二つを原因とする糖尿病である。一般的に「生活習慣が悪かったので糖尿病になりました」と言う場合、この2型糖尿病を指す。欧米では感受性低下(インスリン抵抗性が高い状態)のほうが原因として強い影響をしめすが、日本では膵臓のインスリン分泌能低下も重要な原因である。少なくとも初期には、前者では太った糖尿病、後者ではやせた糖尿病となる。遺伝的因子と生活習慣がからみあって発症する生活習慣病で、日本では糖尿病全体の9割を占める。
糖尿病の予防法
規則正しい生活
食事の時間がバラバラだったり、夜遅く食事をしてすぐ寝るような生活をしていると糖尿病になりやすくなってしまうと考えられます。規則正しく、いつもだいたい同じ時間に食事をとり、睡眠時間を十分に確保してリズムよい生活を送るようにしましょう。
適度な運動
適度な運動というと、どんな運動を、どれ位が良いのか気になるところですね。運動の内容としては有酸素運動がおすすめで、時間がとれるときは、1回10~30分間程度の有酸素運動を週3~5日以上行うとよいといわれています。たとえばウォーキングなどがおすすめです。
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バランスの良い食事
野菜や肉、魚などのタンパク質、穀類、海藻類、お米のなどの主食をバランスよく食べて、偏りの少ない食事を心がけるようにしましょう。無理なダイエットや過食などの極端な食生活を続けていると健康を害することになってしまいます。