過去のイギリスで経済格差が史上最大になった時社会に起きた事

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過去のイギリスで、資本家と労働者の経済格差が史上最大になった時、社会に何が起きたかということを解説します。

過去の歴史に学べば、今後の社会で格差が拡大し続けた時に何が起きるかを予測しやすくなります。

 

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人類史上、資本家と労働者の格差が最も大きかった19世紀イギリス

 

19世紀(1800年代)には、イギリスで「産業革命」が起こり、資本家と労働者の格差が極めて大きくなりました。

 

19世紀当時の資本家

  • 「土地」「機械」「工場」といった資本をもっていて、その資本を利用して大金を稼ぐ資本家(前身は有力な貿易商や問屋)が登場し、現代の資本主義体制が形成されるきっかけとなった
  • 19世紀当時は、現在のように「資本家が労働者から過剰に搾取することを規制する労働法や社会風潮」が存在しなかったため、資本家のやりたい放題の状況だった

 

 

19世紀当時の労働者

  • お金を生みだすための資本をもたず、資本家の言いなりになって働く事しかできなかった
  • 労働者は極めて劣悪な作業環境で働かされた
    • 具体的には、長時間労働
    • 低賃金すぎる
    • 従順で、低賃金で使うことができる女性や児童を酷使する
  • 炭坑のような、狭くて息苦しく、天井が崩落して生き埋めになる危険性が高い労働環境も多かった

 

資本主義が進行すると超えられない貧富の格差の形成へ収束!
「富める者はますます富み、貧しい者はますます貧しくなる」といった趣旨の言葉が新約聖書に記されていますが、資本主義社会ではまさにこの言葉通り、お金持ちはますますお金持ちになり、貧乏人はどんどん貧乏人になっていく、という状況に資...

 




「労働者の権利を守れ!」という考えが生まれ社会運動が活発化

労働者が劣悪な労働条件・労働環境で酷使されていることを受けて、労働者達の間に「自分たち労働者の権利を守ろう!」という考えが生じ、社会運動が活発化しました。

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労働者達の社会運動で労働組合法が制定されるまでの流れ

 

  • 1799年に、労働者の団結を禁止する「団結禁止法」がイギリス政府によって制定される↓
  • 「ラダイト運動」に代表される、労働者達による抗議行動や暴動が起き続ける↓
  • 社会主義思想が広まり、労働者を保護するべきだという考えがいっそう活発化する↓
  • 1824年に、団結禁止法が廃止され、労働者が団結することが法的に認められる↓
  • 労働時間の制限や、児童を就労させることを禁止させることなどが「一般工場法」で定められるなど、労働者の法的保護が進められる↓
  • 1871年、「労働組合法」が制定され、労働者が待遇改善を求めてストライキをする権利などが法的に認められる

 

 

ピックアップ1「格差が広がると労働者達による暴動が起きる」

 

上記の「ラダイト運動」は、イギリスの中・北部の繊維工業地帯に起きた労働者達による機械の打ち壊し運動です。

この労働者達は手工業に従事していて、産業革命によって機械が導入されれば職を失う可能性が高くなりました。

生産に機械を導入し、手工業をする労働者から職を奪おうとする資本家は憎悪の対象になりました。

 

 

ピックアップ2「格差が広がると社会主義の思想が台頭し始める」

 

「ラダイト運動」と並行して、ロバート=オーウェンという手工業者の家庭出身で紡績工場の経営者が社会主義的な改革運動を行いました。

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社会主義とは、資本主義に代表される過剰な競争を否定し、国民が平等・公平な立場になることを目指す主義です。

資本家達に搾取され続けていた労働者達には、ロバート=オーウェンが唱える社会主義思想は受け入れられ、労働者を法的に保護すべきだという社会運動に拍車がかかる結果となりました。


 

その後に労働者の保護が進んだが、そのせいで経済成長が停滞する

 

労働者を手厚く保護し、国内の市場へ政府が介入して経済を保護しようとすると、その国の経済成長は停滞する、という望ましくない結果へ帰結することが判明しました。

経済成長が停滞すると国際競争に負けて、他国から数々の負担を押しつけられたり経済的に隷属させられたりして、いちじるしく不利な立場になってしまいます。

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そのため、「政府はできるだけ企業活動を規制せず、社会福祉も無くしていく方向で動いていく」という新自由主義へと移らざるを得なくなりました。

 

 

労働者の保護を小さくする「新自由主義」が世界各国で導入される

  • 政府による企業活動の規制や、貧困世帯への福祉の充実は、企業の拡大を妨害して国力が低下すると、過去の歴史ではっきりしていた
  • その問題の解決策として「政府はできるだけ企業活動を規制せず、社会福祉も無くしていく方向で動いていく」というものが「新自由主義」であり、2001年から2006年の小泉構造改革の政策に当たる
  • 新自由主義の政策下では企業活動が拡大化して国の経済力が発展していく
  • 日本の新自由主義である小泉構造改革に限らず、アメリカの「レーガノミックス」イギリスの「サッチャリズム」など、新自由主義的政策は小泉構造改革と同時期に世界各国でなされていた

 

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「勝たなければ生き残れない」というシンプルな事実が全ての元凶

労働者達を犠牲にして格差を拡大する道

  • これは「勝たなければ生き残れない」という事実を受け入れた道
  • 市場原理に任せて企業同士を争わせ、商品やサービスを洗練させればその国の国際競争力が上がり、国同士の競争で勝って生き残りやすくなる
  • しかし、この道は労働者達に激務薄給の仕事環境を強いるので、国民の多くが辛い思いをするし、資本家と労働者の間の経済格差は拡大し続ける

 

 

労働者達を保護して格差を縮小する道

  • これは「勝たなければ生き残れない」という事実に逆らった道
  • 労働者達や社会的弱者を過剰に保護し、高所得者達に重税を課し、共産主義的な社会体制の確立と維持を目指す
  • しかし、この道は経済成長が停滞し、経済成長を第一に行動している他国に負けてしまう

 

 

共産主義は、「一党による独裁政治状態になってしまう」「国民間で密告合戦がはびこってしまう」「国民が労働意欲を失って働かず、国の経済レベルが落ちていくばかり」など数々の欠点があり、「共産主義は失敗だった」と歴史的に判断されています。

 

 

そのような事実がある以上、格差が広がるという欠点があることは理解しつつも資本主義を選択せざるを得ず、さらに現代は国家同士で自身が優位な立場に立とうとしのぎを削り合っている状況なので「私たちの国は経済成長を放棄して格差を縮める方向を取ろう」ということはどうしても起こりにくいと言えます。

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